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対人地雷除去機について

アンゴラで活躍するFV30型機
開発概要
山梨日立建機株式会社は、建設機械の製造・販売・サービスを手懸ける傍ら、1995年から雨宮社長をリーダーの下、社員を中心に開発が始まり、世界に多数埋設されている地雷を早期に除去し、地雷原に安全と平和を取り戻し、豊かで肥沃な大地への復興を目指し、対人地雷除去機の開発に取り組んできました。最新式のプッシュ式フレール型対人地雷除去機FV30は、国内技術を駆使し、前方に地雷除去用のフレールハンマーを装着し、また、地雷を除去するだけでなく除去後の農地復興のため後方に農地復興を行うリッパー(鋤)を装着しています。開発にあたっては地雷国で実証試験と研究、改善を繰り返し、除去能力、安全性、耐久性に優れた世界トップレベルの製品が完成しました。
開発成果
途上国を中心に世界120ヶ国に1億1千万個あるといわれ、今なお毎日70人以上の被害者を出している地雷を人手の約100倍以上の能力で除去できるプッシュ式フレール対人地雷除去機FV30型を開発しました。
- 世界トップレベルの性能をもった対人地雷除去機
- すでに開発した機材も含め既に多くの納入実績を持つ油圧ショベル(建設機械)を改良した旋回式対人地雷除去機の稼動実績と技術ノウハウを基にしてNEDOの研究支援等を受け、高い耐久性、安全性、効率性を追求したもので世界のトップレベルの製品です。
- 国際的に認められた高い評価
- 対人地雷除去機を採用しているカンボジア地雷除去センター(CMAC)、アフガニスタン(UNMACA)、アンゴラ政府(INADO)等での稼動実績で日本発、高性能対人地雷除去機は高い評価を受けています。
- モノづくりをとおして地雷埋設国へ国際貢献及び社会貢献している
- 今回、開発したプッシュ式フレール対人地雷除去機は、地雷国を安全な大地に復興し、復興した大地は農耕地や学校、道路などに利用され、地元農民の自立や国の復興支援に役立っています。
プッシュ式フレール対人地雷除去機FV30は、1995年から2000年の研究開発実績をベースに新規開発したものであり、開発期間は2001年〜2007年の約6年間を要しました。実用化期間は2007年2月から現在に至っています。

地雷原

地雷除去 アンゴラ

地雷除去 アンゴラ

地雷除去 カンボジア

農地復興

復興された農地
新規性
地雷処理だけでなく処理後の探査の容易化と農地復興化をスムーズに行い、さらに地盤の凹凸に機敏に対応する自動制御機能を持った地雷除去機です。
- 農地復興のためにリッパー(鋤)を装備
- フレールハンマー装置両下部にレベルプレート(ソリ)を装着し、地盤に応じて処理深さを調整
- 大型地雷による足回り損傷に対する復元性を向上させたユニット構造とし、足回りサイドフレームと主フレームを分割し、サイドフレームの交換を容易化

リッパー(鋤)

レベルプレート

履帯の分割化
独創性−1 世界の地雷原での耐爆・耐久テスト
難易度の高かった耐爆評価試験を国内では防衛省の協力や外務省研究支援無償などを活用し耐爆性能の確認と改良を行い、海外ではカンボジアやアフガニスタンなどで実施した実証試験に積極的に参加し、困難な課題について克服してきました。その結果、カンボジア、アフガニスタン、アンゴラなどにおいてその安全性と耐久性が高く評価、実証されました。

青森陸上自衛隊試験場での耐爆
テスト

アフガニスタンでの耐爆テスト

カンボジアでの耐爆テスト

カンボジアでの耐爆テスト

アンゴラでのパフォーマンステスト

アンゴラでのパフォーマンステスト
独創性−2 独自のアイディア

シャーシフレーム部を湾曲型にし、下からの爆風を逃げ易くすることで、本体下部への損傷を防ぎます。
地雷原は埋設状況が様々で不発弾や対戦車地雷が混在している場所もあります。万一それらに遭遇した場合、オペレーターや機材の安全確保に重点を置いた開発が必要となりました。そこで、シャーシフレーム部を湾曲型にし、下からの爆風を逃げ易くすることで本体下部への損傷を防ぐ対応やアタッチメントには独自の衝撃吸収機能(ショックアブソーバー)や飛散物防止カバーの開発など多くのアイディアを盛り込みました。

飛散物防止カバーの装着により機材への損傷を最小限に抑えます。

ハンマーの耐磨耗性向上のため、直接地雷処理部の形状と材質については、現地の実証試験が必須であった。そこで様々な種類・材質・形状のハンマーを製作した。
ハンマー及びチェーンは現地の技術者にも肉盛り再生ができるようにし、維持コストの軽減に繋がりました。
従来製品との差
- スライド式昇降キャブ採用により視界性が向上し、また、安全性向上のためキャブを後部に配 置 しました。
- 防弾性の高いキャブの採用により安全性を確保しました。強化プラスチック(ポリカーボネート)板の重ね合わ せと特殊鋼材の適用によりキャブの防弾性が格段に向上しました。
- 爆風衝撃を吸収するため独自に開発した衝撃吸収機能(ショックアブソーバー)を装備しました。

1.スライド式昇降キャブ採用
(視界性良くするため)

2.繰り返された耐爆・耐久性試験に
より安全性が実証された飛散物防
護キャブ採用

3.ショックアブソーバー採用
オンリーワンの特徴

ブッシュ地帯での地雷除去

泥濘地帯での地雷除去
- 多様性
- 1.ブッシュ(潅木)地帯でも対応可能
2.泥濘地帯でも使用できる軽量大出力
3.礫の多い現場でも耐磨耗性が高いハンマー
4.リッパーの装着 - 機材故障時の復元性追求
- 不発弾や対戦車地雷による損傷や、油圧システムの故障に対して、現地スタッフが早期に復元できる構造・機能とし、さらに部品入手性を考慮した装置構成としました。
現地の除去員に対し徹底した教育を実施
すべての納入国のオペレーターを含む関係者を国内に招いて教育し、また地雷国での納入指導を通じて、当社の指導員がいなくても確実に使用出来るまでの徹底した教育を実施しています。それが現地での高い評価にも繋がっています。
日本に招いて技術指導 実施



納入国での技術指導

現場での技術指導

オペレーティング指導

オペレーティング指導
地雷埋設国に応じた機材の開発
世界の地雷国に直接赴いて地雷の埋設状況を実地調査することにより、埋設状況や土壌の特徴に応じた機材開発を行い、また、その地雷原に住む人々の要望を取り入れ、機材を使用する側に立っての開発を積み重ねてきました。
開発された対人地雷除去機

BM307-VG20 20t クラス

BM307-VG21W(ホイルタイプ)
20t クラス

探査器付対人地雷除去機 30tクラス
地雷地域の地雷除去、農地復興、インフラ整備を1台で手がける地雷除去機

プッシュフレール方式 BM307−FV25 25t クラス

スイング方式 BM307−V33 35t クラス
復興された地雷原
現在、この地雷除去機が納入された地雷原は、復興が進み、少しずつ豊かで平和な大地へと蘇っています。肥沃な大地が蘇り、そこに種を蒔き、お米や野菜、果物を作り、それを売ってお金に換え、衣類や靴を買い、薬も買えるようになっています。地雷原に住んでいた人々が平和で安心して暮らせる日を取り戻し、子どもたちが学校へ通える普通の暮らしが始まっています。

地雷除去

農地に蘇った高原野菜畑 ニカラグア

地雷が取り除かれた土地に新しく建てられた学校カンボジア
